僕は「サブカルおじさん」などと名乗ることもあるのですが、「サブカル」といっても映画や音楽が好きなのであって、コミケで扱われる主なコンテンツであるところのアニメ漫画ゲームには疎く、むしろその手の「オタク」に差別的な見方をしてしまうことに自覚があります。
これは極めて個人的な理由からきているのもわかっていて「偏見はよくないな」と思いながらも、どうしても差別的視点が抜けないのです。 そんな僕がひょんなことから「ゆるキャン△」なるアニメを見ることになってしまい、引きつった笑いで「ハハ…暇なら見てみるよ…暇ならね…」なんて同僚Sに答えたのが運の尽き、見て感想を言うことになってしまったのが2018年5月22日です。
なぜそんなに正確なのか?LINEのログが残っていたからです。少し紹介します。心の移り変わりをお楽しみください。







このようにオタク差別クソ野郎がハマる作品、アニメ「ゆるキャン△」は何が面白いのか、紹介します。

まず公式サイトの紹介文です。
これだけを読んでも、アニメが好きな人以外には魅力は伝わりません。
これは、ある冬の日の物語。
静岡から山梨に引っ越してきた女子高校生・なでしこは、“千円札の絵にもなっている富士山”を見るために自転車を走らせて本栖湖まで行ったものの、あいにく天気はくもり空。富士山も望めず、疲れ果てたなでしこはその場で眠りこけてしまう。目覚めてみるとすっかり夜。初めての場所で、帰り道もわからない。心細さに怯えるなでしこを救ったのは、1人キャンプ好きの女の子・リンだった。
冷えた身体を温めるために焚き火にあたる2人。
ぱちぱちと薪の爆ぜる音が、湖畔の静寂に沁み込んでいく。
焚き火を囲み、カレーめんをすすりながら会話するなでしことリン。
やがて2人が待ちに待った瞬間が訪れる。「見えた……ふじさん……」
なでしことリン、2人の出会いから始まるアウトドア系ガールズストーリー。
それでは何が具体的におもしろいのか、主に3つです。
1.登場人物が女子高生である理由がちゃんとある
僕をはじめ、アニメを見慣れてない人が引っかかるのは大体これです。なぜ女子ばかりなのか問題。「ゆるキャン△」には理由があります。
キャンプ、ましてソロキャンプなんていう多くの女子高生とは縁遠いテーマをあえて女子高生でやることでHOWTOとしての魅力を引き出せますし、何より本作の肝である「キャンプの多様性」を訴えるために都合の良い設定なのです。2、3でも後述します。
2.キャンプHOWTO作品として楽しい
単純にHOWTO作品として楽しいってのはとても重要。
マイナースポーツ作品などでよくあるけれど、準備やルールから失敗や成功も視聴者が登場人物と一緒に学んでいくお話って普遍的におもしろいですよね。よく取材されていてキャンプ用品も欲しくなっちゃうくらい魅力的に描かれています。
3.作品の包容力がキャンプの包容力とリンクしている
これが最大の魅力!主人公リンはソロキャンプ、すなわち1人でキャンプするのが好きな人物。対して野外活動サークルの部員3人はみんなでワイワイするキャンプを楽しみます。
彼女らは友達なのですが、じゃあ全員で、とは必ずしもならない。1人もいいし、みんなとでもいい。部員じゃない初心者だって参加したっていい。
また作中には家族や兄弟で楽しむキャンパーや、お爺さんのソロキャンパーなども登場して、どんな年齢、どんな性別、どんな人数でも楽しめるのがキャンプなのだと教えてくれます。
ソロでもグループでもいいじゃないか。友達だけど一緒にいなきゃいけないなんてことはない。お互いを尊重し合う優しい目線。包容力、多様性がこの作品の大きなテーマなんです。
そしてそのテーマは、この作品の題材であるキャンプの魅力に見事に重なっていて、素晴らしいラストへと連れて行ってくれます。
まとめ
「ゆるキャン△」は2で述べたような普遍的な面白さに、3で述べた現代的な優しい視点が重なった素晴らしい作品です。白眉は5話。3つの魅力が昇華された感動的なお話です。
5話まででもぜひ。
これを書いている今夜には「ゆるキャン△」実写版ドラマが放映されます。果たしてここで書いたような魅力がちゃんとキープされているのか、ぶち壊されるのか、まさかの1つ上のレベルも目指せるのか。好きな作品の実写化を見るのが怖い!
って今や完全に、あの差別的に見ていた「オタク」は僕の中にあるのです。これで差別意識なくなるといいんですけど。
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