「トイレ」x「トランスジェンダー」?全ての人が安心できる社会のために

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ジェンダー
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K2(twitter:@k2gtr)です。
あらゆる差別に反対し、人権・人道を尊重する立場から発信しております。(口と性格は悪いですが)

自己紹介は軽く済ませて本題へ。

このテキストを書こうと思ったのは、日野光司さんによる「トランス男性が考える専用スペースの利用について」の記事を読んで、もう少しメタ視点から補足を加えたいと考えたからです。

といっても、私自身もまだまだ学ぶところはあると思っています。

日野さんのテキストは、トランス男性として生きてきたリアルな体験であり、そして多くの人は体験せずに済むことでしょう。マイノリティとして、特に「性」というデリケートな部分について、いじめなどの体験を語ってくれたことに感謝します。

以下、
「トランスジェンダー」「出生時に割り当てられた性と異なる性で生活しようとする(している)人」
「シスジェンダー」「トランスではない人」=「出生時に割り当てられた性でそのまま生きている人」
を表します。

さて、読み始めて「おや?」と思いました。

「パス度に関わらず性自認に合わせてスペースを利用すべき」という主張をしているのは、いったい誰なのでしょうか?

先に結論を言うと、私はこういう主張をトランス当事者やその擁護をする人からは聞いたことがありません。しかし、確かに「Twitterの中では散見される」のです。なぜ?

これについては後で述べることにします。

さて、読み進めます。日野さんの結論は「パス度を考慮して性別スペースを利用すべき」とのことです。異論はありません。

ただ、実態としては「それしか方法がない」のではないでしょうか。

多くの場合、トランスジェンダーは「自分がトランスジェンダーである」と知られることを避けます。あるいは、トラブルになるようなことは避けます。だって、人間ですもん。オシッコをするたびに毎度毎度ガードマン呼ばれたり警察呼ばれたりしたくない!と思いませんか。

トラブルを避けようとすれば、自分のパス度を(ときには親しい友人などからの助言も受けて)考慮しつつ、性別専用スペースを使うしかないのです。トランスとしてのリスクマネジメントですね。

だから、結論としては「自分で選ばせてほしい!」なんですよ。

「当事者主権」と言います。

出かける時にはあらかじめ「自分が使いやすいトイレの場所」を調べる人もいます。

でもね、意外と少ないんですよ、多目的トイレ。「パス度が微妙でどっちも使えない人は多目的トイレを使えば〜」っていう意見、ありますよね。ぜひ試してみてください、「多目的トイレ縛りでのお出かけ」。めっちゃ大変だと思いますよ。せっかく場所を調べて行っても先客がいたり・・・多目的なので、用を足すのに時間がかかる人もいます。それは仕方がないんです、公共のものですからみんなでシェアする必要があります。でも、圧倒的に少ないんですね。

「公共交通機関での長距離移動自体が無理だ」という人もいます。移動は常に自家用車だそうです。

配慮をしているのはトランスジェンダーであって、シスジェンダーが配慮をしているわけではありません。

なぜ、このようなことになっているのか?

それは、世の中が「シスジェンダー中心」で作られているからです。

シスジェンダーしか想定されていない社会の中で、トランスジェンダーはどうにか生き抜くためにサバイバルしているのです。世の中はシスジェンダーが優位にできているのです。誰が良いとか悪いとかではなく。

「トランスジェンダーの人はこういう苦労があるんだ」ということを、シスジェンダーの人にも知ってほしいな、と思います。当事者からの体験発信を、大切に受け止めてほしいです。

あと、性犯罪者は男性だけではないし、盗撮なんかは女性が協力することもあるし、「トランスジェンダー」だと疑われて女性から性暴力を受けた女性もいます。そもそも「安心」と「安全」はまた違うので・・・と話を広げると長くなるので、またの機会に。

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念のために言っておきますが、「怪しい」と思ったら逃げるなり通報すればいいんです。それを制止する権限は、誰にもありません。そして、ほとんどのトランスジェンダーは、そういうリスクも考慮して行動しています。

そもそも、トイレを性別で分離するのが適切なのかどうか?ということも考えておきたいです。なぜなら、それは必ず自分の性別を規定しないといけなくなるからです。

スウェーデンのトイレはひとつのアイデアだと思います。
自分が何者かを定義しないスウェーデンの男女共用トイレに考えさせられた話」(遠藤まめた)

もう一度繰り返しておきます。
「自分で選ばせてほしい」(=当事者主権)
これにつきます。

さて最後に、保留していた「誰が」「パス度に関わらず〜」という主張を始めたのか、という問題です。

2018年7月、お茶の水女子大が「トランスジェンダー学生の出願受け入れ」を発表しました。正確にいうと、「戸籍が男性であっても性自認が女性の場合は出願でき、合格すれば学生として受け入れる」ということですね。元々戸籍が女性であれば入学できたわけですから、「トランスジェンダー男性」は在学できたのです。それに加えて「トランスジェンダー女性」も入学できるようになりました。

「共学化」ではなく、あくまで「女子大としての役割」を柱にしたうえで、学生や教職員、父兄とや同窓会まで交えての丁寧な意見交換を経て実施に至ったようです。詳しくは下記の記事にて。

お茶の水女子大「性には多様性がある」 トランスジェンダーの女性を受け入れる理由を説明

https://huffingtonpost.jp/2018/07/09/ochadai-kaiken_a_23478268/

これに対して、賛同・賞賛の一方で不安や反対の声も上がります。

一番酷かったのは、百田尚樹氏の「じゃあ女性になって入学しようか」という煽りツイートでした。そりゃあ不安や反発も出るでしょう。でも、様々に丁寧な説明や対話が行われました。性自認とは「自称」ではなく、客観的に判断されること。百田の発言は妄想で、実際にはあり得ないこと。学内での性別専用スペース利用については個別に配慮すること、etc…

そもそも女子大って、そりゃあ学生は女性ばかりだけど、教職員には男性もいるわけで。

そこで持ち出されてきたのが「トイレ・風呂」問題です。「女装した性犯罪者が入ってくる!」というような理屈で、恐怖が煽られました。差別の土台には「恐怖」があります。多様な女性の中で、トランスだけを排除・差別するための「恐怖」が煽られたのです。
(実際に性犯罪者は怖いし、「ペニスが怖い」という気持ちそのものは理解します)

元々は大学入学の話だったはずが、なぜか性別分離スペースの話にシフトさせられているのです。

だいたい、トイレで他人の性器なんて見ないでしょ?風呂はまた全然別でしょ?

着衣のパス度と裸のパス度は違うと思うのですが・・・

とにかく、トランスフォビア(恐怖)を煽る人たちが、「どんな見た目であろうが性自認に合わせて性別スペースを利用すべき」と主張するモンスターが存在するかのように、世間に思わせてしまったのです。そして、魔女狩りが始まってしまいました。

その後、各地の女子大が「トランスジェンダー女性の受け入れ」を発表するたびに、「トイレ・風呂」が持ち出されます。同じ説明を何度させられるのだろう・・・疲れますね、正直。

まあ、そういう背景があることを頭に入れてほしいな、と思います。


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コメント

  1. トリ食えば名無し より:

    残念ながらこの資料の「参考:属性情報 職業(p41)」の項目が現実
    jp.toto.com/ud/summary/post08/report2018.pdf
    「LGBT」の中でも、「生来の身体が男かつ社会的にも男で過ごした男」と「同女」でむごいくらい社会的立場に差が出てんだよなあ
    暴力性(犯罪率)にしてもトランスしててもシス男性とあまり変わらないという統計もあるし
    こういった「産まれもった肉体由来の男女の社会的・肉体的差」を無視して「ジェンダー絶対正義」のもとで平等なんてやったら、あらゆる機会・場所から真っ先に追いやられるのは「生来の女性」やろ
    古今東西あらゆる女性差別は女体に産まれた故に負わされてる、という現実をちゃんと直視せな
    この均衡を無邪気に見ないふりして、異議を唱える女性を片っ端からTERF認定攻撃してるきみらのお仲間はセクシストそのものやで

    • トリ食えば名無し より:

      あ、「同女」ってのは「生来の身体が女かつ社会的にも女で過ごしてた女」ね

  2. トリ食えば名無し より:

    精神病患者「安心できない」

  3. トリ食えば名無し より:

    れいわ安富さんもそんな事言って叩かれてたっけな。
    本当器の狭い国家だ。謙虚で優しいとはなんのことだったのか

  4. トリ食えば名無し より:

    トランスジェンダーなんていない

    はい、終了

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